ハーモニア マンドリン オーケストラ 

 クラシックコンサート2024

 ●日時 :2024年12月8日(日)開場13:15/開演14:00

 ●場所 :紀尾井ホール(東京都千代田区紀尾井町6-5)

 ●演奏曲目
  第1部:指揮 久保光司
・メンデルスゾーン:夏の夜の夢   
序曲・スケルツォ・夜想曲・結婚行進曲
・スメタナ:わが祖国 ヴルタヴァ[モルダウ]

  第2部:指揮 髙草木典喜
・ピアソラ:タンゴの歴史
     
ボルデル1900・カフェ1930・ナイトクラブ1960・現代のコンサート
・ファリャ:バレエ音楽 三角帽子

    序奏・昼下がり・粉屋の女房の踊り・葡萄の房・隣人たちの踊り・粉屋の踊り・
    代官の踊り・終幕の踊り


 全プログラム 小穴雄一 編曲 


チケット〈全席指定〉
前売り1,500円(当日2,000円:会場窓口のみ)
電子チケットサービス「teket(テケト)」にて販売中


指揮者インタビュー

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聴きどころ

■第1部は「夏の夜の夢」で幕を開けます!
昨年の結成記念演奏会でのディヴェルティスマン(イベール)では結婚行進曲がパロディ化されていましたので、今年は本家を。「序曲・スケルツォ・夜想曲・結婚行進曲」の構成はあたかも交響曲のようです。また昨年のアンコールで国民楽派の一人、ドヴォルザークの小品を演奏しましたが、スメタナの名曲「ヴルタヴァ」こそチェコを愛する民族の心、祖国の誇りといえましょう。
■第2部の2曲はいずれも近代の20世紀音楽です。
タンゴの革命児とも言われたアルゼンチンの作曲家ピアソラによる「タンゴの歴史」は、原曲はフルートとギターによるデュオの曲ですが、これを弦楽器のみのマンドリン合奏でどのような響きになるか演奏者としても楽しみです。
スペインのファリャによる「三角帽子」は近代オーケストラの機能をフルに駆使し、まさにスペイン色満載の華麗な音楽でもあり、演奏者としても一つの挑戦でもあります。


これまでの演奏会

結成記念演奏会

2023年12月10日(日)
開場13:30/開演14:00 

トッパンホール 

第1部:指揮 髙草木典喜
 
弦楽セレナード ホ短調 Op.20
(E.エルガー/小穴雄一編曲)
  ディヴェルティスマン
(J.イベール/小穴雄一編曲)           

第2部:指揮 久保光司
  花の章(G.マーラー /久保光司編曲 )
  交響曲第1番 ハ長調
(L.V.ベートーヴェン /小穴雄一編曲 )

アンコール

チェコ組曲より「ポルカ」
(ドヴォルザーク/小穴雄一編曲)  


組曲ドリーより「スペインの踊り」
(フォーレ/小穴雄一編曲)



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 Program Noteより
イギリスの作曲家エドワード・エルガー(1857~1934)の比較的若い頃の作品で、結婚3年目に妻キャロライン・アリスに捧げられた。セレナーデという名が示す意味のとおり愛情に溢れた作品、とよく言われる。ただ私は、この短調で始まり長調との移ろいなどを感ずるに、そこにはまだ音楽家として確固とした地位を築く前の不安とそれを支える妻の愛情にどのように応えようとすれば良いのか、という苦悩をも内在しているように思える。

第1楽章 Allegro piacevole
「柔らかく優しさのある表現で」(picevole)と表示される通り優美な演奏が求められる。だが、優美なだけではなく、愛を感じ始める頃の不安や焦燥、喜びなどさまざまな感情が胸を去来する。

第2楽章 Larghetto
幸福感と共にこの手の中にある平穏がこれからも続くようにという祈りの音楽でもあるのかもしれない。

第3楽章 Allegretto 
愛情の対象に向けて素直に自分の気持ちを伝えたい。この喜びが永遠に続きますように・・・。
「弦楽セレナーデ」と言えば、チャイコフスキーやドヴォルザークのそれが最も有名であるが、最後の楽章で、曲の冒頭の主題が顔を覗かせるのはこの3曲に共通している。

エルガーは晩年、「音楽は空気の中にあり、私たちのまわりのいたるところにあり・・・」と音楽と自然の“調和”に関することを述べている。
私は、特に本曲のような弦楽のみの作品などに、彼が“調和”を重んじていたことを強く感じる。
弦楽のみの編成による作品をマンドリン・オーケストラで演奏するのは、自らを原曲の呪縛から解き放ち、換骨奪胎して臨まないといけないという地味な苦労を伴う。私たちの作品としてどのように提示できるか、難しくもあり、また楽しくもあり。(髙草木典喜) 

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Program Note より

フランスの作曲家ジャック・イベール(1890~1962)によるもので、元は喜劇「イタリアの麦藁帽子」への劇付随音楽として作曲され、その後、劇音楽から6曲を編み直して組曲風のディヴェルティスマンとして発表された20世紀前半の作品。
元の喜劇は1920年代に映画化(ルネ・クレール監督)もされた作品だが、ストーリーはハチャメチャなドタバタ喜劇。結婚式を控えた男が式場に向かう途中、乗っていた馬が、ある女性のイタリア製麦藁帽子を食べてしまうところから始まる。その帽子がないと浮気がばれてしまう!と、女性の浮気相手は帽子を食べた馬の持ち主の家まで押しかけ、帽子を返せと騒ぎ立て、警察まで繰り出し・・・といったもの。その喜劇に付けたイベールの音楽がまたその雰囲気をそのまま伝えるように底抜けに明るいのだ!

第1曲 イントロダクション
喜劇の始まり!最初からおもちゃ箱をひっくり返したよう!あっという間に終わってしまうが。

第2曲 行列
薄靄のかかった夜明けの雰囲気の序章の後、浮かれた様子の明るい音楽に一変。かと思うと、結婚行進曲のモチーフからおどけた行進曲に。

第3曲 ノクターン
全体の中で異質なほど重々しく怪しげなお化け屋敷風音楽。途中からマンドリンのソリ(複数のソロ)によるカデンツァ的な音の動きが。この部分、原曲はピアノなのだ。

第4曲 ワルツ
低音系がぐいぐいと開始し、その後、可愛らしいワルツが始まる。優雅でもあり、どこかおどけているようにも。最後は急に走り出すジェットコースターのよう。

第5曲 パレード
行進曲調で楽しさ満載!見世物小屋のパレード行進がやってきてあれやこれや演じた後に段々と遠ざかっていく。

第6曲 フィナーレ
見栄を切るような不協和音!(何とここも原曲はピアノの独奏!)かと思いきやすぐにこれぞハチャメチャ大喜劇。警察も飛び出してんやわんやの舞台回し!

作曲者のイベールは、今日、我々日本人にはあまり馴染みのない作曲家かもしれないが、実は日本の皇紀二千六百年を奉祝して1940年に「祝典序曲」を作曲し日本に贈ったという実績がある。山田耕作がその初演を指揮している。
有名なスペインの作曲家ファリャはイベールの従兄弟でもあり、パリ音楽院への入学はファリャの薦めによるものである。そのパリ音楽院では、フランス六人組のミヨーやオネゲルと同窓でもあった。また、彼は若い頃、一時期コメディアンになることを夢見ていた時期もあったそうで、ディヴェルティスマンにはそんな彼の秘めた資質なども表れているのかもしれない。
原曲は「室内管弦楽のための」と記されているとおり、一風変わった編成で、木管、金管、弦楽器各1~2名ずつとピアノとパーカッションで作られている。そんな曲のマンドリン・オーケストラへの編曲には我々も驚いてしまったアイデアと工夫が満載である!特にピアノ独奏部分を弦楽器のオーケストラにまるまる置き換えてしまっているのも聴きどころの1つ。(髙草木典喜)

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Program Note より

後に交響曲となる「交響詩『巨人』」が1893年に改訂された第2稿では、その第1部「青春の日々から、若さ、結実、苦悩のこと」に置かれていた「花の章」。だが、1896年、ベルリンでの演奏に際して全面改訂された第3稿において、現在知られる4楽章構成の「交響曲」とするために削除されてしまった。
 
元々は、マーラーがカッセル王立劇場の楽長として活躍していた1884年、24歳のときに作曲した、彼の初期の管弦楽作品といわれる「ゼッキンゲンのラッパ手」という劇音楽の中の1曲であったらしい。戦災で焼失し現在は残っていないが、それは主人公のラッパ手ヴェルナーが、月夜の晩にライン川の対岸の城に住むマルガレーテのために吹くセレナードだったようである。
当時、何人かの女性と恋に落ち、騒動にまでなったといわれているが、トランペットのソロによる美しくも憂いを含んだハ長調の主題や、中間部にオーボエで奏される、もの思いに沈むようなイ短調の旋律に聞かれるように、彼にとってこの曲は、忘れがたい青春の記憶を深く刻み込んだ作品
なのだろう。

そのトランペットの主題をどの楽器が奏でるでしょうか? これしかないでしょう!
(久保光司)


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Program Note より

この曲が初演された29歳には、すでにピアノ・ソナタを10曲ほど、弦楽四重奏曲を6曲ほど書いていたベートーヴェン。同時期の作品には、ピアノ・ソナタ「月光」、ヴァイオリン・ソナタ「春」などがあり、名声を確立しつつある時期であった。
彼の他の交響曲に比べると、ハイドンやモーツァルトといったウィーンの先輩作曲家の影響はあるものの、古典的な様式美の中にベートーヴェンならではの新鮮な感覚やアイデアが垣間見える魅力的な作品で、「満を持して作った作品」という完成度を誇る。もし彼が「ハイリゲンシュタットの遺書」を書く前、第2番を残さずにこの世を辞していたならば、ベートーヴェン唯一の交響曲として、その意義はさらに評価されていただろう。

・第1楽章:ハ長調の導入部にも関わらず、ヘ長調の属7和音という意外性のある響きではじまることがとても革新的、衝撃的。最初の交響曲の最初から「新しさ」が感じられる。第1主題はモーツァルトの「ジュピター」の第1楽章の主題と似ているといわれるが,主調のハ長を確保せずに彷徨うあたりは、すでに無調への予感を醸し出している。
・第2楽章:主要主題がフーガ風に重ねられていくものの、実はソナタ形式ということも新奇的だが、再現部のオーケストレーションが提示部と全く異なる点に注目(注聴?)。前半しか音取りせず、練習時にえらい目にあった団員は少なくない。
・第3楽章:楽譜にはメヌエットと書いてあるが、実質は躍動的なスケルツォ風。元々急緩急の三楽章構成だったソナタに舞曲のメヌエットを入れて“一呼吸”という趣向だっと思われるが、一息つかせないところに、後に「舞踏の神化」と呼ばれる第7番を生んだベートーヴェンのリズミカルな特質が芽生えている。
・第4楽章:ベートーヴェンの交響曲で第4楽章に序奏がついているのはこの曲と「英雄」のみ(第9は別格)。その序奏のユニゾンによる一撃の後、音階が上行拡大していく様は、ベートーヴェンが実は“ユーモア好き”ということを表している。それにしても、長いコーダはこの楽章の四分の一を占め、器楽の最高峰としての交響曲のさらなる発展を予示するかのようだ。(久保光司)

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